2019年04月02日

講演@枚方市

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このブログにアクセスしてくださっている皆様、いつも関心をお寄せいただきありがとうございます。

昨年6月から少しずつ進めてきたレスパイトハウスプロジェクトについて、これまでに様々な方面の方たちからご縁をいただき、少しずつこの取り組みが広がっていることを実感しております。

直近では、先月29日の朝日新聞朝刊にレスパイトプロジェクトについての記事を掲載していただきました。西日本限定の記事でしたが、記事中で6月1日に開催予定のこの講演会についても紹介していただきました。

これは5年ほど前から仲良くさせていただいている自死遺族の分かち合いの会「ふきのとうの会」の竹井様から、お声掛けいただき実現する運びとなりました。


正直なところ次男に会えないこの8年間は、それまでの40年以上の人生で知っていたはずの事がいかに上っ面だったのかを体感した貴重な年月でもありました。計りようもなく深い悲しみがある事を知りました。昨日まで良き友達と思っていた人たちがスーパー等で会っても目を背けることを知りました。一方でほとんど会話したことのない方から励ましのお声をかけていただき驚いたことがありました。

なんて重く、なんて冷たく、そしてなんと暖かい年月だったことでしょう。

次男が亡くなった後、高校野球という花形部活で起きていた顧問の暴力やパワハラ行為を追及したことで、保護者たちが息子の仏前で「子どもは殴られて心が鍛えられる」「監督に預けた我が子が殴られ怪我をしても、我が子を慰め、励まし、また送り出す。それが母親の仕事です」「みんな殴られて耐えている。耐えられなかったお宅の息子さんの問題で、強く育てなかった親の責任でしょう」と言われ幼稚園からのママ友達も、誰一人助けてはくれませんでした。我が子と共に成長した友達が亡くなったという事に人がどれだけ無関心になれるのか身を持って知りました。部活内で起きていた事を口外しないようにと子ども達に強いる大人たちの姿を子ども達はどのように受け止めたでしょう。

一人の生徒が死んだことを、学校とは一切関係のない事にするためになりふり構わぬ大人たちの姿に、私は愕然としました。

その一方で、人の心の痛みを理解してくれる人が思いがけないところから時折あらわれたことに、私はどれほど救われたことでしょう。
地域で、それまで顔見知り程度で接する機会のなかった人に声をかけられ、こんなに人の辛さを思いやれる人だったのだと驚いたこともありました。

人の真価がどこにあるのか、皮肉にも私は次男を亡くした事で初めて知ったのです。

「ふきのとうの会」の竹井様からも、レスパイトハウスについて広く知ってもらう機会になるからどう?と声をかけていただき、協力を申し出ていただけることのありがたさに感謝するばかりです。

講演会では、私自身が我が子を亡くしてからの心の変遷と仕事や家族の話、そして屋久島に移住する決意やレスパイトハウスを作ろうと決めた経緯などお話できればと思います。講演会とはいってもごく小さな規模ですので、気軽に足を運んでいただき、直接質問などしていただければと思います。どうぞよろしくお願いします。

枚方市で活動されている自死遺族わかちあいの会「ふきのとうの会」さんは、毎月1回、分かち合いの会を開催しています。参加者の地域などを限定するものではありませんので、分かち合いの会に関心がおありでしたら一度参加してみてください。




posted by カナリアハート at 01:10| いろんなこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月17日

いろいろと滞っております。

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カナリアハートの「レスパイトハウスプロジェクト」に関心をお寄せいただいている皆様、いつもありがとうございます。

最近、いろいろな事が滞っております。
ご寄付いただいた方へのお礼状の発送(ご住所を把握できる方のみになりますが)やいただいたメールへの返信、そしてブログの更新など、何よりも優先したいと思っていたのですが、遅れております。申し訳ないことです。まずは心よりお詫び申し上げます。

そうした日々の作業に加え、思わぬハイスピードでご寄付が集まっていることにも、私は慌てております。
遺族として知り合った友人らと立ち上げた社団法人も、設立したばかりでは信頼していただくことも難しいだろうと思っていたので、地道にコツコツと、何年かかるかわからないけれどご寄付を募っていこう、と考えていたのです。

まずは自分が屋久島に腰を落ち着けてからレスパイトハウスの建築を進めることになるだろうと考えておりました。
ところが、どうやら同時進行で進めることになりそうです。
具体的になり次第、随時こちらでもご報告いたしますし、ご寄付をいただいた皆さまには個別にお知らせしていこうと考えておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

とりいそぎお詫びと近況報告とさせていただきます。


*****ご寄付のご協力のお願い*****

【目標金額設定に関するお詫び】当初、目標金額を500万円と設定しておりましたが、それは建物本体のみの予算で、浄化槽や水道電気等の工事を含めると、まだ建築費用に達しておりません。近々工務店さんと打ち合わせをしますので、建築にかかる具体的な費用をお知らせいたします。引き続きよろしくお願い申し上げます。

※1)全ての理事は一切の報酬なしで活動しております。ご寄付は全額、宿泊施設の建設及び運営費、また遺族支援に関する諸々の費用(当法人定款に基づく)としてのみ使わせていただきます。使途は全て公開します。
※2)万が一、目的が達成されず法人が解散された場合には当法人定款に則り非営利の遺族支援団体等に全額寄付します。
※3)一般社団法人のため、寄付控除は受けられません事をご承知おきください。
※4)領収書やお礼状、経過報告(ニュースレター等)の送付をいたしたく、差し支えなければお名前やご住所等、当ホームページのメールフォームより連絡いただければ幸いです。
※5)ご寄付の時点で、上記の内容にご了承いただいたとし、その後の返金はいたしかねます事をご了承ください。

◇ゆうちょ銀行 
◆ゆうちょの口座よりお振込みの場合、現金でお振込みの場合
 記号:12000  番号:22912461
◆他行よりお振込みの場合
 店名:二〇八(ニゼロハチ) 店番:208  (普通)口座番号:2291246

◇岡崎信用金庫 半城土(はじょうど)支店
 口座番号:9035435   

◇住信SBIネット銀行
 支店名:法人第一支店   支店番号:106   口座番号:1312008

(名義はどれも「一般社団法人カナリアハート」です) 

*******
自死遺族と、遺族を取り巻く方々、そして共感していただける方々のご協力によってレスパイトハウスを作り運営することが目標です。








posted by カナリアハート at 01:45| いろんなこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月26日

1人ではない。

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昨年12月に放送されたNHKラジオ深夜便の人権インタビューが、先週再放送されました。前回放送された後は、一週間で70件ほどのお電話を頂戴し、世の中には朝4時台のラジオを聴いている人がこんなにいるのかと驚いたものです。そしてわざわざ電話をしようと思ってくださることにも驚きました。それほど反響がありました。

そして再放送の連絡をいただいた時には、子どもの人権や家族の自死について、さらにはカナリアハートの取り組みについて、新たに聴いていただける人がいたらいいなあ、と思っておりました。

そして当日、放送終了後からまたもお電話を頂戴することになりました。

どれも、共感や応援のお言葉ばかりで、心温まり励まされるのですが、実はひとつだけ気になることがあります。

カナリアハートの取り組みについて「お一人で頑張ってこられて・・・」と励ましてくださる方が少なからずいらっしゃるのです。

たしかに、私の思いだけで進めている取り組みのように思われるかもしれませんが、実際には、数えきれないほどの様々な方面の方から、様々なご縁をいただいて今に至っております。私一人がどう頑張ったところで、この活動を多くの人に知っていただくには限界があります。

新聞に掲載してくださった記者さん、それを見て連絡をくださったご遺族の方、そして新聞記事をブログで紹介してくださった方や記事を切り抜いて自死遺族のお知り合いに渡してくださったと言う方もいらっしゃいました。前職時代の同僚がわざわざ訪ねてくださってご寄付を手渡ししてくれたこともありました。

何年経っても、胸をかきむしられるような後悔が突如押し寄せたり、無気力になることもあります。それでもまた立ち上がれるのは、多くの人たちの有形無形の支えがあるからです。

ありがとうございます。
posted by カナリアハート at 00:42| いろんなこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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