2018年10月10日

“レスパイトハウス”プロジェクト開始します。

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私は2011年6月に、当時高校生だった次男を自殺で亡くした遺族です。
まさか自分が「自死遺族」という立場になるとは、40年以上生きてきた中で一度たりとも想像したこともありませんでした。

しかし実際には、次男が自殺することを止められなかったふがいない親としての後悔と自責の念を持ちながら今なお生き続けています。

なぜ生き続けるのか。
それは、申し訳なくて亡くなった息子に合わせる顔がないという事。そして他にも子ども達がいるからです。
いつか自分が死んだ時、あちらの世界で息子に伝えたいことは
「君を救うことはできなかったけれど、お母さんはその後いろんな勉強をしたよ。少しはマシな人間になったよ」という事。

そして
「おかーさん、結構頑張ったじゃん」
と一言でいいから言って欲しい(果たしてあちらの世界で息子に会えるかどうかわかりませんが)からです。

息子を助けることはできなかったけれど、そのことで多くの気づきを与えられた者として、今できることを。

そう思いながらのこの7年間、数えきれないほどのご遺族の方たちとの交流をしてきました。
そして遺族が死別の悲しみを抱えながら生きていくために必要なものは「時には普段の生活から離れて、時には愛する家族からも離れて、休養できる場」ではないかと思い至りました。

精神科や心療内科、カウンセリングに宗教。そういった立派なものじゃなくて、専門的なものでもなくて、ただ、一人になれる場所さえ
あれば、また私は頑張れる。

そんな思いに共感し理解していただける方と、「レスパイトハウス」を作っていきたいと考えています。
昨日、このブログに先駆けてホームページを公開したところ、さっそく宿泊のお問い合わせをいただきました。
この場所が、小さくてもずっと存在し続け、どうしても辛い時にはあの場所に行こう、と心の支えになる場所を共に作りませんか?

このブログでプロジェクトの進捗状況をお知らせします。
また、自死遺族がどう生きているのか、どう生きていくのか、そんなことも書いて行きたいと思っています。
末永くお付き合いいただければ幸いです。

一般社団法人カナリアハート
代表理事 山田ゆみこ


posted by カナリアハート at 11:31| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする