2019年04月28日

遺族を殺す刃は。

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少し前の事ですが。

私は、自死遺族が「支援者」を名乗る人物によって酷く傷つけられる場面を目の当たりにしました。

辛い状況にかける言葉もなく同席していた私たちが目にしたのは、おそらく悪意はかけらもない自称「支援者」が、まさに心臓を抉り取るような言葉を放ち、さらに「私もこうしたことを心配する支援者ですから」と自分の正当性をアピールした一部始終でした。

「支援者」と名乗る人物が放った一言は、その場の空気を凍りつかせましたが、当の本人はまったくそのことに気づく様子もなく、自分が正しいことを言っていると信じて疑わない様子でした。

家族の一人を亡くし遺された人たちは、その中でも故人のためになにができるのか必死で模索しています。それを、深海の底を這っている、と表現した方がいましたが、その通りでもあり、時には水面でもがくようでもあり、空気さえ普通に吸う事のできないような気持ちの中、それでもできることをしなければ、と考えます。

しかし自称「支援者」と名乗る人物は、そんな遺族の思いをつゆほども想像できないのでしょう。
少しでも想像できたなら、周りにいた私たちでさえ心臓を抉られるような思いをした、あのような言葉をご遺族にかけられるはずがありません。

動けば動くほど自死遺族は傷つきます。
自死遺族でなくても、少しの想像力があれば、自死遺族と接することはさほど難しいことではないはずなのです。理解しきれないまでも、どれほどの辛さだろうと想像すれば、遺族が傷つくような言葉は出ないでしょう。

想像のかけらもなく、自分の生きてきた価値観のみで、自死遺族に「あなたそんなんじゃだめよ(要約)」と平気で言い放つ人間が少数ですが実際に存在して、多くの共感できる仲間に囲まれていたとしても、そんなごく少数なはずの人物が放つ、ほんの一言で、自死遺族はハンマーで頭を殴られたような衝撃を受けるのです。

その場で2人ほど、「支援者」に対して強く抗議しましたが、どうして自分が責められるのかわからない、という顔でなおも食い下がるその人物が、またどこかで同じことをするかもしれません。その言葉は刃となっていつか人を殺すでしょう。

posted by カナリアハート at 21:54| いろんなこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月27日

パンフレットを製作しています。

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鹿児島市でのシンポジウムの開催準備や、屋久島の敷地の地鎮祭や整地の立ち合いをしたり、ご遺族の裁判の傍聴支援のため札幌に行ったり、3月終わりから劇的に忙しく、ブログの更新が進まない事をまずはお詫びします。

そんな中で、当法人のパンフレットを製作することを決めました。
新聞記事をご覧になったりラジオを聴いてお問い合わせをいただく中で、ホームページやブログをご覧ください、とお伝えすることが多かったのですが、パソコンやスマホを使わない方も意外と多く、そういった方たちにはこちらで印刷した設立趣意書やホームページを印刷したものを郵送させていただく等の対応をしてきました。

そういったお問い合わせにスマートに対応させていただくために、また、どなたかに紹介のためにお渡ししていただくために、やはりパンフレットが必要だという思いに達しました。

皆様からお預かりしているご寄付は、レスパイトハウスを建設するためだけに使うので、パンフレットに使うのも筋違いかと思い、地道にお伝えしていこうと考えておりましたが、やはりパンフレットの製作は必要であるとの結論に達しました。ご理解いただければ幸いです。

デザインはじめパンフレット作成に伴う作業のすべては、私の前職時代の元同僚、東日本大震災直後から、支援活動や社会活動を共にしてきた同僚の都筑里美さんが引き受けてくださいました。彼女がパンフレットの必要性を説いてくださったことも大きな理由です。

彼女はパンフレット制作についてはプロでもあり、発注までを担ってくださいました。通常デザインは技術料が発生しますが(それも躊躇していた大きな理由ですが)、彼女はそれらに関わる技術料を全て寄付という形にしてくださいました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

とりあえず1000部で26000円(デザイン料が通常発生したら倍以上の金額になっていたと思います)という印刷代のみの負担で製作することが可能になりました。

ご寄付を募るだけではなく、レスパイトハウスが必要な人に知らせるためにも、パンフレットを活用していきたいと考えております。
なお、もし次にパンフレットを製作する場合には、英訳も掲載されたものにしたいと考えております(HPも英語版を作成したいと考えています)。自死の問題は微妙なニュアンスの問題もありますので、趣旨に賛同いただき、ご協力いただける方を募集しております。

パンフレットは来週早々にも完成する予定です。手元に届いたらまたご報告させていただきます。
レスパイトハウスの主旨に賛同し有形無形にご協力いただいている皆様に、心から感謝申し上げます。

posted by カナリアハート at 13:36| お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月05日

ご寄付の状況について【2019年4月1日現在】

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当ブログをご覧いただいている皆様、いつもレスパイトハウスプロジェクトに関心をお寄せくださりありがとうございます。
直近では、3月29日に、朝日新聞の西日本版に当法人についての紹介記事を掲載していただき、大阪、広島などから問い合わせやご寄付の申し出などいただいております。ありがたいことです。
現在のご寄付の総額をお知らせします。

【2019年4月1日現在】ご寄付総額:5,065,009円(利子含む)
皆様の共感のお気持ちが何よりの励みになります。心から感謝申し上げると共に、引き続きお見守りいただけますようお願い申し上げます。


*****ご寄付のご協力のお願い*****

【目標金額設定に関するお詫び】プロジェクト開始時には目標金額を500万円と設定しておりましたが、それは建物本体のみの予算で、浄化槽や水道電気等の工事を含めると、まだ建築費用に達しておりません。近々工務店さんと打ち合わせをしますので、建築にかかる具体的な費用をお知らせいたしますが、宿泊に必要な身の回りの物を揃えたりするために、目標金額を1千万円に再設定しました。ご理解ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

※1)全ての理事は一切の報酬なしで活動しております。ご寄付は全額、宿泊施設の建設及び運営費、また遺族支援に関する諸々の費用(当法人定款に基づく)としてのみ使わせていただきます。使途は全て公開します。
※2)万が一、目的が達成されず法人が解散された場合には当法人定款に則り資産を売却し非営利の遺族支援団体等に全額寄付します。
※3)一般社団法人のため、寄付控除は受けられません事をご承知おきください。
※4)領収書やお礼状、経過報告(ニュースレター等)の送付をいたしたく、差し支えなければお名前やご住所等、当ホームページのメールフォームより連絡いただければ幸いです。
※5)ご寄付の時点で、上記の内容にご了承いただいたとし、その後の返金はいたしかねます事をご了承ください。

◇ゆうちょ銀行 
◆ゆうちょの口座よりお振込みの場合、現金でお振込みの場合
 記号:12000  番号:22912461
◆他行よりお振込みの場合
 店名:二〇八(ニゼロハチ) 店番:208  (普通)口座番号:2291246

◇岡崎信用金庫 半城土(はじょうど)支店
 口座番号:9035435   

◇住信SBIネット銀行
 支店名:法人第一支店   支店番号:106   口座番号:1312008

(名義はどれも「一般社団法人カナリアハート」です) 

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自死遺族と、遺族を取り巻く方々、そして共感していただける方々のご協力によってレスパイトハウスを作り運営することが目標です。
posted by カナリアハート at 15:12| いろんなこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする