2018年12月11日

「家族をおいて旅行なんて行けるわけないじゃん」と思っている方へ。

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「そんな場所があったら行ってみたい。でも、夫や同居の親や子ども達の面倒を誰が見てくれるわけ?行けるのはゆとりのある一部の人だけなんじゃないの?」

レスパイトハウスについての記事やホームページをご覧になった方の中には、こんな事を思った人がいるのではないでしょうか。

実は私が一番、そう思っていました。
我が子が1人亡くなっても、他にまだ2人の子どもがいる。夫もいる。家族のために自分が今まで通りの生活を維持していかないと。

そう思って、我が子の死の原因を教育行政に追求しながら、調査委員会の要望をしながら、我が子が亡くなる前から取り組んでいたボランティア活動をしながら、仕事をしながら、1人欠けた家族を必死で維持しようとしてきました。

家族が1人欠けたという出来事以外、何も変わらない、そう思いたかったからです。

でも家族が1人欠けるという事が、実際には遺された家族にどれほどの衝撃を与えることか。
誰もが、立っていられないほどに足元が揺らぎ、足を踏ん張れば崩れそうな、つまりは何をしても危険な状態になるのだと、次第にわかってきました。

遺された家族の在り方は様々だと思います。
お互いに不安定な精神状態のせいで衝突し合いギスギスしてしまうご家族もあるでしょうし、反対に家族を心配しあい、自分の不安を絶対に家族に見せず表向き平和だけれど、言いたいことも言えなくなっているご家族もあるでしょう。

どちらも、ごく当たり前の遺族達の反応です。

そんな中、一人だけ旅行に行くなんて、想像もできない方が多いかもしれません。

でも我が子を亡くして7年半経った私が思うのは、当時、本当に辛い時に少しでも一人になれる時間が持てたら、という事なのです。
もちろんそうではない方も多いでしょうから一概には言えませんが、煮詰まった時には誰でも少し環境を変えてみることは有効ですよね。

では、「一人で旅行なんてできるわけがない。家族のご飯は誰がつくるの?誰が子どもの面倒を見るの?」という方へのご提案ですが、
いくつか方法を上げます。
1)夫に、「私が入院したと思って3日間、休みをください。」と勇気を出して言う。または親にお願いする。
2)夫も親も、頼れる大人がいない等、お母さんが1人で頑張っている方は、子どもさんと一緒にハウスに来る。

自分が倒れたら、家族が困る、ということは自明の理なので、1)は家族を守るためにも頑張って言って欲しいところです。
(夫が妻を気遣い「ちょっと行って来たら?こっちは数日間心配しないで」と言ってくれたら、こんなありがたいことはないのですが)

2)は、本当は家族から離れて休養してもらえたら、と思っていますが、ずっとお一人で頑張ってこられているお母さんは、お子さんを連れてきてください。こちらでお子さんを預かります。お子さんが退屈しないよう面倒を見てくれる人を確保します。お母さんは1人で過ごしてください。


さて、1)も2)も、どちらも「自分が辛いので休養したい」ということを言わなければならない。自分は絶対に、そんな事を言って家族を心配させたくない!と思っている方は(実は私はそうです)、「レスパイトハウスと言うところで、人手が足りなくて、同じ遺族の手伝いがどうしても必要と言うので、手伝いに行かせてください」と、自分が手伝いに行くということにしてしまうという方法はいかがでしょうか。

他にも、「こんな方法があるよ」というアイデアがあればぜひご教授いただければ幸いです。

カナリアハートのHP⇒ https://canariaheart.org/

※次回は「家族を亡くして、1人っきりになってしまった方へ」についてお話します。







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2018年12月08日

ご寄付の状況について【2018年12月8日現在】

「レスパイトハウスプロジェクト」をお見守りくださる皆様へ。

急に冬本番の寒さがやってきましたが、いかがお過ごしですか?

さて、一般社団法人カナリアハートでは、設立以降このプロジェクトについてのご協力をいただきたく、様々な形で告知活動をしてまいりました。
まずはホームページを作成、ツイッター等でお知らせする事に始まり、また、その社会的意義を理解くださる記者の方々により新聞に掲載していただきました。

おかげさまで、自分たちの交流できる範囲をはるかに超える様々な立場の方たちにも、私たちの取り組みを知っていただける事になりました。

反響も多く(メール、電話等)いただきました。その多くは共感や応援のお言葉、そして完成を心待ちにしているという要望、そして、多くはありませんがご批判のお電話もありました。

そんな中、少しずつご寄付の振込をいただき、「レスパイトハウス」という目的に向けて着実に進んでいることを実感します。
ご寄付のおよそ9割が、全く面識のない方々からのお志であることは、「レスパイトハウス」を必要とされる方たちが多いことの証左でしょう。

皆様の暖かいお気持ちに励まされる一方で、寄せられる期待に身の引き締まる思いもしております。
これからもハウスの完成に向けて地道に活動してまいりますので引き続きお見守りいただければ幸いです。

一般社団法人カナリアハート

【2018年12月8日現在のご寄付合計】
1,425,000円


一般社団法人カナリアハートの公式サイト⇒https://canariaheart.org/

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ご寄付について【ご案内】◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 

※1)全ての理事は一切の報酬なしで活動しております。ご寄付は全額、宿泊施設の建設及び運営費、また遺族支援に関する諸々の費用(当法人定款に基づく)としてのみ使わせていただきます。使途は全て公開します。
※2)万が一、目的が達成されず法人が解散された場合には当法人定款に則り非営利の遺族支援団体等に全額寄付します。
※3)一般社団法人のため、寄付控除は受けられません。
※4)領収書やお礼状、経過報告(ニュースレター等)の送付をいたしたく、差し支えなければお名前やご住所等、当ホームページのメールフォームより連絡いただければ幸いです。
(メールアドレス:canaria.cocoroアットマークgmail.com)
※5)ご寄付の時点で、上記の内容にご了承いただいたとし、その後の返金はいたしかねます事をご了承ください。

◇ゆうちょ銀行 
◆ゆうちょの口座よりお振込みの場合、現金でお振込みの場合
 記号:12000  番号:22912461
◆他行よりお振込みの場合
 店名:二〇八(ニゼロハチ) 店番:208  (普通)口座番号:2291246

◇岡崎信用金庫 半城土(はじょうど)支店
 口座番号:9035435   

◇住信SBIネット銀行
 支店名:法人第一支店   支店番号:106   口座番号:1312008

(名義はどれも「一般社団法人カナリアハート」です) 

※代表理事の山田が「NHKラジオ深夜便」に出演します。12月14日(金)早朝4時台の、40分程度のインタビューのコーナーで、指導死(自殺)問題から、カナリアハートの取り組みに至るまでお話させていただきます。お聴きいただければ幸いです。
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2018年12月04日

レスパイトハウスについての取り組みが記事になりました。

2018年12月3日付しんぶん赤旗に掲載していただきました。
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おかげさまで、昨日から何本ものお電話を頂戴しております。
幸いな事に、全て応援と励ましのお電話でした。

皆さん、生きてきた中で様々なご苦労や身近な方との離別を経験されたことで、今回の新聞記事に思い通ずるところがあったのでしょう。心からの応援の言葉の数々に、涙しながらお礼を申し上げました。

皆さんの応援のお気持ちに、速くお応えできるよう、頑張りたいと思っています。
ありがとうございました。
posted by カナリアハート at 21:14| いろんなこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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